元には戻らないことに光がある②
整体トレーナー 西川菜緒子です。
2年ぶりにシンガポールから長男が帰国してきました。
6月の結婚式で会ったときは
ゆっくり話せなかったのでだいぶウレシイ。
それはともかく前回記事のつづきです。
タイヤまでパンクさせるほど(笑)
診断名にショックを受けた私。
年相応が一番♡とか言ってたくせに
40代以降の女性に珍しくない疾患は
受け容れがたかったんですね。
しかもドクターに勧められた運動は
「え?まだこれが良いの言うの?」という
かなりオーソドックスなものでした。
高齢者向けの運動で推奨される
通称「ひざ伸ばし:Straight Leg Raising 」。
ヒザを支える大腿四頭筋(前もも)を鍛えるもの。
「これですか?!四頭筋ですか?」
と言う私の失礼な質問を
さらっと流しながらドクターは言いました。
(このドクターは私が一患者から資格を取って
今この仕事をしてることをご存じです)
「西川さんの軟骨はまだ減ってないし
この運動、とっておきのやからやってみ?
んで、また3週間後に診せに来て。」
う~…
筋トレは下手なことすると硬くなるし
動きも悪くなるからイヤだけど
ドクターの「とっておき」という言い方や
表情が気になるなぁ…
よっしゃ、そしたら硬くならない工夫をしよ。
一意専心、いったん信じてやってみよ。
リハビリのSLR運動をすることに決め、
さらに和歌山在住の整体の師匠に連絡。
和歌山まで通うから診て欲しいとお願いしたら
コロナ禍で外出しにくい環境ながら
大阪まで出てきて施術して下さいました。
この施術のおかげで正座ができるようになり
私のスキルまで上がったのですが
それでも、だったのです…。
最後にひと筋ピリッとした痛みが残る。
なんだろう、このしつこさ…
あ~これはもう心の方にまだ何かあるな…と
思わずにいられませんでした。
ヒザの痛みは実は
「己の傲慢さに気付け」という
からだからのメッセージです。
我流&一人で何とかするのをやめ
師匠に施術してもらう=
他流をからだに入れてみました。
そうすると飛躍的に良くなったし
これでいけるとも思いました。
なのにまだ、ひと筋「ある」。
<あなた、まだ傲慢なとこあるんちがう?
これまでのやり方、もうちょっと改めたらどう?>
そう言われてる気がした3週間後に
ふただび整形外科に行ったら
「だいぶ良くなってるやん!
きつい実演止めて、あの運動がんばった?」と
珍しく褒められました。
ここでやっとあの運動(SLR)について
ドクターが教えてくれました。
「あれね、大腿四頭筋の強化よりは
ヒザを伸ばすことで関節の滑液に粘性が出る※って
研究結果が発表されたばっかやねん」
※滑液とは自前のヒアロルン酸みたいなもの。
関節をなめらかに動かすために在るが、
歳を取ってくると粘り気がなくなって
関節同士の摩擦を強めやすくなる
は~そうなんですか!!と言いながら
わがヒザのレントゲン写真に見入ると
変形性膝関節症の診断の決め手となる
骨棘の画像が目に入りました。
骨棘とはその字の通り「骨のトゲ」。
何らかのストレスを受けた骨が形を変えて
それがトゲのように見えるので骨棘と言われます。
そのトゲの位置は
私のピリッと痛いところと合致してる。
写真にうっすら写る骨棘を眺めてると
なんだか一気に解けてきたのです。
私の脛骨(スネの骨)、
上のでっかい大腿骨(太ももの骨)が
内に内にひねって重みをかけてくるから
こんな棘(トゲ)まで生やして支えなあかん、
受け止めなあかんって思ったんやな…
脛骨の苦労や工夫が分かって初めて
「じゃあストレス減らしてやれば
いいってことちがうの?」と思えたんですね。
その方向性で考えていくと
大腿骨だって何も好きでストレスかけてない。
となると、どうしたらいいか?が見えてきました。
そうなるとSLR運動にしても
ちがう光が当たりました。
要はヒザが痛い人は曲げ伸ばしが痛いので
ヒザも伸びにくくなっているし
痛いから体重がかけられない。
(だから寝たり座ったりして体重かけずに行う)
滑液は体重がかかるストレスがあって初めて
必要性を感じて出てくるし粘ってもくる。
SLR運動はできるだけ痛みを誘発せずに
ヒザを伸ばして立った状態を模すことで
滑液に粘り気を生じさせるものでは?
…となると
同じ伸ばす動きにしても歩行動作や
日常動作の場面々々で考えて
伸ばし方にバリエーションつけたら
からだに臨場感が出て変わるのでは?
考えたことを検証していくと
ヒザ周りの筋肉たちの本来の役割や
その上の股関節や下の足関節との連携も
面白いようにひも解ける、ひも融ける。
またちょうどうまい具合に
新規のお客様が続いて
プログラムの肝とも言える4つのエクササイズを
丁寧に実演する機会に恵まれました。
エクササイズを丁寧にしていると
辛かった段差も痛まなくなり
残ってたひと筋のピリ痛が散って
薄くなっていったのです。
(恥ずかしながら「慣れから来るおざなり」に
自分がしてしまってたんですね)⇐思わず小声
そこからまた3週間たって受診。
もう一度レントゲンを撮って
診察室に入ったら感に堪えぬように
ドクターは言いました。
「むっちゃ良くなってるやん!
SLRだけしたんちがうやろ?何したん?
もうこれ、診断名取り消すわ。
西川さんの方向性で運動続けて!」と。
嬉!!
帰り道の私の足が軽かったのは
言うまでもありません(笑)
スキップしたいほど晴れやかな気分で
自分がここまで変わった転換点は
どういうところだったのか考えました。
次回、やっと完結編です。
つづく
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